11/30(水)先週に引き続きブラジル新譜が入荷しております!~SSW編~
トゥナイ、ペーリコ、マリアーノ・マロヴァット。音楽大国ブラジルが誇る新旧SSWです!
● TUNAI / ETERNAMENTE...
MZA / BRA / CD / 2,000円(税込)
● PELICO / QUE ISSO FIQUE ENTRE NOS
YBRAZIL / BRA / CD / 2,300円(税込)
● MARIANO MAROVATTO / AQUELE AMOR NEM ME FALE
BOLACHA DISCOS / BRA / CD-R / 700円(税込)

● TUNAI / ETERNAMENTE...
MZA / BRA / CD / 2,000円(税込)

トゥナイー・ボスコは、ギター&ヴォイスの魔術師ジョアン・ボスコの実弟でSSW。その作風は兄ジョアンを「動」とすると「静」となる対照的なものだが、その清らかで人情味溢れるフレージングは、純ミナスの色合いを持つ才人として活躍。メディア露出などの派手さはないものの、自身の創作にこそ精力を注ぎ込むスタイルで、ミュージシャンズ・コミュニティで敬愛される渋さが魅力のベテラン作曲家である。澄み渡るフォーク・マナーと、ブルージーなペーソスで培われたその楽曲は、独特の味わい深さを醸し出し、数多のシンガーにカバーされているところだが、2011年ソロ最新作は、自身のペンによる佳曲を、素晴らしいゲストと自らの言葉で表現されたキャリア集大成ともいえる傑作に仕上がっている。
同郷の先輩にあたるミルトン・ナシメント、そしてヴァギネル・チゾとのコラボレートが実現したオープニング#1から、その感動が染みてくる。ナイーヴな旋律をハイトーンで優しく響くのトゥナイーとミルトンのヴォイスが包み、ヴァギネルのドラスティックなピアノとカルロス・マルタのソプラノ・サックスが絶妙な音像を残す深い味わいの1曲。続く#2は、若手♀vo.パトリシア・メロディが綴るメロウ・フォーキー・ナンバー。#4では、ゼリア・ダンカンの説得力のある歌いまわしが、ドラマティックに彩るブルージー・トラック。
#7は、音楽活動のポリシーがトゥナイーにも通じる女傑ジャニ・ドゥボキが参加したミディアム・ラテン調の洒脱な逸品。再びヴァギネル・チゾがアクセントを付けるスロー・バラード#7、トゥナイーの豊かな表情が聞いて取れるセルフ・カバー曲を経て、そしてラストは、ミルトン・ナシメントと、今をときめくジョルジ・ヴェルシーロとトゥナイーが集い、疾走するソフト・サンバで締めくくられている。そして最大のハイライトは、エリス・レジーナ晩年の名作「或る女」のラスト・トラックに抜擢されたトゥナイーのキャリア最高傑作「AS APARENCIAS ENGANAM」(#6)。ここでもミルトン・ナシメントとヴァギネル・チゾに、♀vo.でシモーネのヴォーカルも入り、精神世界に訴えかける美メロが最良の形で再構築されている。
何度も聞き重ねるほど、その魅力に引き込まれていくようなトゥナイーの楽曲。繊細でクレバー、それでいて人間味を帯びた音の粒が、今ひとたびの輝きを放つ。MPBファンに再評価を促したい才人として、レコメンド。

○ ARTISTS WEB SITE


● PELICO / QUE ISSO FIQUE ENTRE NOS
YBRAZIL / BRA / CD / 2,300円(税込)

世界的に見ても今もっとも充実しているといえる音楽シーン、サンパウロ・アンダーグラウンドから登場した新たなる才能、ペーリコ。若者から文化人をも魅了し時代の寵児となりつつある天才女性SSWトゥーリッパ・ルイズも惚れ込んだ、今密かに注目を集める確信犯が放つニューリリース。
ギターを中心に、チューバ、トロンボーン、クラリネット、ファゴットなどの管楽器がどこか懐かしいサウンドを訥々と紡ぎだしたかと思えば、エレピやエイトビートのドラムが壊れたゼンマイ式人形のようにぎこちなく進行・・・など、いわゆるサンバやボサノヴァなどの"ブラジル音楽"的要素はほとんど感じられない。だが、その詩世界には彼が影響を受けたという古の名作曲家達の影が潜んでいる。アタウルフォ・アルヴェス、ルピシニオ・ロドリゲス、ネルソン・ロドリゲス・・・いずれもブラジル大衆音楽の祖と言われる大歌手や劇作家達。言うなればブラジル文化の正統なる後継者ともいえる。そんな伝統に現代的な感性を投影させた見事な楽曲は、2曲の共作を含む全オリジナル。愛/孤独/希望/離別/真理/憧憬といった普遍的でありながら、時に相反するテーマをシンプルな言葉の中で見事に同居させていく手法はシンプルな楽曲と相まって、聴けば聴くほどに心の奥に染みこんでくる。
もちろんそういった要素抜きに聴いてもポップ・ミュージックとしても楽しめるのが本作の凄いところ。それもそのはず、彼のバンドにはサンパウロを中心にオルタナ/ポストロック・シーンでは世界的に有名なアーティストがこぞって参加しているのである。プロデューサーのジェズス・サンチェズ(EX ロス・ピラータ)、弦アレンジのブルーノ・ボナヴェントゥーラをはじめ、ヘジス・ダマスセノ(シダダオン・インスティガード) ,ジョアン・エルベッタ(ロス・ピラータ),トニー・ベルクマンス、ギジェルミ・カストルップ、そしてサンパウロ・アンダーグラウンドのヒカルド・ヒベイロまでもが参加しているのは、ポストロック・ファンならチェックしておいてほしいポイントだ。恐るべき策士が描き出すオルタナティヴ・サウンドスケープ。これこそが現代の大都市=サンパウロのリアルである!!

○ LABEL WEB SITE




● MARIANO MAROVATTO / AQUELE AMOR NEM ME FALE
BOLACHA DISCOS / BRA / CD-R / 700円(税込)

■CD-Rにつき特価■
ブラジリアン・ロックの系譜をリオのビーチにいるかのような軽やかさで紡いでみせたマリアーノ・マロヴァット、待望のデビュー作。ダヴィ・モラエス、モレーノ・ヴェローゾというシーン最高のプロデューサーを迎え、バックにはPedro Sa(g),Marcelo Callado(ds),Ricardo Dias Gomes(b)のバンダ・セーと、今のブラジル音楽界のもっとも旬ともいえる精鋭の集結に目がいきがちであるが、本作を聴けば、主役であるマリアーノ・マロヴァットの持つ稀有な才能に驚くであろう。カエターノ・ヴェローゾからチタンス、アザ・ヂ・アギア、そしてマルセロ・カメーロまで、ブラジル・ロックの系譜を感じさせる毒気を確実に孕んだマリアーノの楽曲群は、まさに今のブラジルらしさに溢れている。
スネアとハイハットの刻むリズムに複数のギター、女性ヴォーカルによるコーラスがアンニュイな気分をもたらす#1,2の序盤に始まり、潮騒の音がまるで夜のビーチにいるかのような気分にさせてくれる#3,4、フォーキーな語り口で愛を歌う#5・・・拍子抜けするほどにシンプルな骨組みだが、さりげなくサイド・ギターやコーラスなどが配され、まるでオーケストラのようにマリアーノの歌声を支えていく。マリアーノのシンプルな言葉で深遠な言葉を描いていく南米SSWの王道ともいえる楽曲、そして楽曲に立体的な陰影を与えるダヴィ&モレーノによるサウンド作りはさすがといったところだ。そんなアイデアがボサノヴァと結びついてしまったかのような#6は圧巻であろう。お皿とナイフでリズムを刻むブラジル特有のパーカッションを下地に、ボサノヴァ・ギターのバチーダ、フリーキーともいえるエレキ・ヴァイオリンが絡む。とんでもないことを何処吹く風でこなしてしまうマリアーノのアイデアには、カエターノのような確信犯的なトリックスターとしての資質を強く感じずにはいられない。再びシンプルなボサ・ノヴァを披露する#7を挟み、チープなエレクトロ・ニューウェーブ#8になると、その大胆不敵さにはもはや笑ってしまうしかない。ラストは詩人Alice Sant'Annaに捧げられた子守唄のような弾き語りも心地よい。
まるで70年代のカエターノ・ヴェローゾのような実験性とサイケデリアを、音響派以降の音空間でフォーキーに歌い上げた傑作とでもいえばいいのだろうか。聴けば聴くほどに違う表情を見せてくれる本作を聴いていると、もしかしたら10年後、20年後に今とはまた違った文脈で聴かれ続けているのかも、といった想像をせずにはいられない。

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