12/29(木)ブラジルから注目新譜!女性ヴォーカル編
アナ・カロリーナ新譜はデリア・フィッシェルらがバックを務める女性オンリー・カルテットとの作品。エリス・レジーナを彷彿させるジョアナ・デュア新作はMPB名曲カバーも高クオリティ。そしてラパから登場の注目女性ヴォーカル、ベッチ・マルケス新譜はトリオ・マデイラ・ブラジルほか面子も超豪華!
● ANA CAROLINA / ENSAIO DE CORES - AO VIVO
SONY BMG / BRA / CD / 1,950円(税込)
● JOANA DUAH / DA LICENCA
ROB DIGITAL / BRA / CD / 2,400円(税込)
● BETH MARQUES / BORDADEIRA
ROB DIGITAL / BRA / CD / 2,400円(税込)


● ANA CAROLINA / ENSAIO DE CORES - AO VIVO
SONY BMG / BRA / CD / 1,950円(税込)

アナ・カロリーナ2011年ニュー・リリース / デビュー10年を経た彼女のネクスト・ステージは、注目のピアニスト・デリア・フィシェルほか女性だけのサポートを従えたMPB名曲&新曲を披露。「色のリハーサル」と題されたスタイリッシュなライブ・アルバム。
スタジオ盤前作「NOVE」がロング・ヒットを記録。続くライブ・アルバムも圧倒的な支持をブラジル内外から集め、今最も注目される♀MPBミュージシャン、アナ・カロリーナ。デビュー10年を経て次に彼女が挑んだのは、視覚、そして聴覚に訴えかける親密なライブ・ステージ。「エンサイオ・ヂ・コーレス(色のリハーサル)」と題されたこのライブ新作に、今彼女が対峙する音楽のありのままの姿が現れている。レパートリーは、ブラジルで普遍的に知られた名曲のアナ・カロリーナ流解釈と、5曲の彼女のオリジナル・コンポーズ新曲からなる。カエターノ・ヴェローゾ(#1,13)、ホベルト・カルロス(#4)、レニーニ(#6)、セルソ・フォンセカ(#9 Feirado)、トン・ゼー(#9 O Amor É Um Rock)と、アナのキャリアに大きく影響した作曲家を取り上げ、凛とした説得力と発声で歌い綴る。また新曲についても、ナイーブでストイックなメッセージが込められた素晴らしさだ。
注目はそのステージ構成。まずステージの背景に飾られたアートワークは、実はアナ自身の手によるもの。その発案/制作の模様が動画サイトなどでも確認することが出来る。そしてサポート・メンバー。エグベルト・ジスモンチ直系のピアニストとして、ソロ・リリースも高い評価を得るピアニスト、デリア・フィシェルを筆頭に、チェロにはグレーテル・カバニーニ。ドラム&パーカッションには、マリーザ・モンチ、カッシア・エーレルの寵愛も受ける実力者ランランという、女性プレイヤーだけのトリオが意図的に配されている。
アナ・カロリーナならではの芸術的感覚を開花されたプロジェクトとして、多くのMPBファンが存分に堪能することができる注目の逸品だ。

Ana Carolina (vocal, guitar, bass)
Delia Fischer (piano) 
Gretel Paganini (cello)
Lanlan (percussion, drums)



● JOANA DUAH / DA LICENCA
ROB DIGITAL / BRA / CD / 2,400円(税込)

ジョアナ・ドゥア : ブラジル本国、そしてNYのブラジリアン・サウンド・シーンでも才覚を発揮する、経験豊富なキャリアのMPB女性シンガーのソロ・アルバム。ハイセンスなカバー曲を収録し、ナチュラルでスタイリッシュな美しさが溢れ出す好作。マルチナリア卒業後のバタコトへの在籍始め、NY活動時代はホメロ・ルバンボ、レオ・ガンデルマン、パウリーニョ・ブラガ、ベベウ・ジルベルト、フォホー・イン・ザ・ダークなどと共演。近年もセルジオ・サントス、アミルトン・ヂ・オランダのツアーへ同行するなど、経験豊富なキャリアを持つ女性シンガー、ジョアナ・ドゥアが待望のソロ・アルバムをリリース。
とにかくまずは音を聴いてみてほしい。サンパウロの新興派の中心人物ダニ・グルジェルがカバーしたことでも知られる、冒頭曲"Essa não"から引き込まれる。ジアナ・ヴィスカルヂ&ミッヒ・フシチュカという気鋭のコンビによる楽曲でありながら、70年代以降に確立したいわば"王道"ともいえるサンバ・ベースのMPBスタイルを踏襲したクオリティの高いサウンドを耳にすれば、気分も高揚してくる。非業の死を遂げた硬派SSWゴンザギーニャ曲#2、そして再びサンパウロの新興作曲家であるデボラ・グルジェル&ダニ・グルジェル&チアゴ・ハベーロによる共作曲、ドリ・カイミ&パウロ・セーザル・ピニェイロによる#4・・・。
冒頭4曲だけ聴いても彼女の非凡なセンスがうかがい知れるだろう。ト・ブランヂレオーニ&ヴィニシウス・カルデローニを取り上げた#9も白眉。ピアノ、ギターやクラリネットのアンサンブルが奏でるミドル・テンポのアンサンブルを纏い、どこか聖性すら漂うジョアナの歌声に惚れないものはいないだろう。ネルソン・アンジェロ&マルシオ・ボルジェス、シコ・ブアルキ、マルコス・ヴァーリ、フィロー・マシャードなどMPBのフラッグ・コンポーザーを取り上げる後半の展開も聴き進めていくほどに素晴らしいが、なかでもジャヴァンの1stアルバムからのカバー#5"Para Raio"、エリスのモントルー・ジャズ盤のオープニングでも知られるジョアン・ボスコ"Cobra Criada"の締めくくりも素晴らしい。
新旧作曲家を分け隔てなく取り上げ一つの作品とするセンスもさることながら、フェルナンド・メルリーノ(p)を中心に管楽器隊も入ったコンボによるジャズ・マナーのスウィング、そして彼らを指揮するように中低域を活かした存在感溢れる歌声を聴かせてくれるジョアナの歌声。全てにおいて上質を極めるそのトラック群はMPB黄金期と聴き間違えるほど。すべてのMPBファンの心を潤す1枚としてレコメンド。

○ myspace



● BETH MARQUES / BORDADEIRA
ROB DIGITAL / BRA / CD / 2,400円(税込)
注目のサンバ系女性シンガー、ベッチ・マルケス待望のデビュー作。ガット・ギター名手ゼ・パウロ・ベッケル他、ラパを中心とする現在のサンバ・カリオカ~ショーロ・シーンの精鋭が結集した感動の1枚。
リオ・デ・ジャネイロのサンバ新派、いわゆるサンバ・ノヴァの温床と言われるラパ地区のバール「セメンチ」を中心に活動する女性ヴォーカリスト、ベッチ・マルケス。そのラパを中心に活動する音楽家、とりわけトリオ・マデイラ・ブラジルのギタリスト、ゼー・パウロ・ベッケルとの親交が深く、デビュー作となる本作もゼーを中心に素晴らしいメンバーが集結した作品となった。
冒頭からカラっと爽快なサンバに身も心も自由を奪われること必至。ゼーを中心に南部出身マルチ弦楽奏者グト・ヴィルッチ、リオのサンバには欠かせないパーカッション名手ベト・カゼス、そしてジャズ界での活躍も著しいウンベルト・アラウージョのピッコロによる疾走感溢れるモダン・サンバ。演奏・歌声・楽曲、どれをとっても文句なし!現在最高のサンバのクオリティを堪能できる。
しかし、ここからが本領発揮。モダンなサンバだけが本作の売りではないのだ。パウロ・セーザル・ピニェイロの未発表曲#2では7弦ギターの名手ホジェリオ・カエターノが好演。ドゥドゥ・ラセルダ作のマラカトゥ#3では、カルロス・マルタのピファーノを挿入。古典サンバの偉人ブラギーニャの#4では、トリオ・マデイラ・ブラジルの3人をゲストに迎えるなど、アフロ・ルーツを感じさせるリズムの採用と、多彩なサウンドを構築。この気合の入り方はちょっと他のアルバムではありえないほど豪華といえる。極めつけはピアノとサックスのジャジーなアレンジでカバーしたクラウヂオ・ジョルジの#10、そしてラストまでの#11,12。クラウヂオ本人もゲスト参加するというトピックも嬉しいところであるが、ホッキ・フェレイラの楽曲2曲(#11はゼーとの共作)で締めくくるあたりがサンバ・ファンにとっては心憎い。
音楽通に目配せするような気の利いた選曲、そして流れの中で多様なルーツを一枚のアルバムで聴かせてしまうあたりにゼーの手腕の確かさを感じられる。そして何よりも彼らを魅了したベッチの外連味のない歌声である。自然さを失うことなく伸びやかに歌う、さっぱりとした歌声はレシ・ブランダンやアリーネ・カリクストといった歌手に続く、王道の系譜。今後の活躍も見逃せないサンバ界ニュー・ヒロインの登場である。

feat. Ze Paulo Becker, Trio Madeira Brasil, Carlos Malta, Claudio Jorge, Gabriel Grossi, Ronaldo do Bandolim, Tira Poeira, Beto Cazes
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